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株式会社TASK 代表取締役 吉光 千里様

大阪府を拠点に軽貨物運送、内装工事、中古車販売買取、車両レンタルなどを展開する株式会社TASK社長の吉光千里様。若くしてパーソナルトレーニングジムで起業すると共に事業を安定させるために建築・搬入の仕事も始めたところ、やがて後者の事業が本業となり、その後、軽貨物に参入されたそうです。
今回は、オンラインでのインタビューにお応えいただきました。

株式会社TASK 代表取締役 吉光 千里様

会社について教えてください。
どのようにしてスタートされたのでしょうか。

創業は2017年で、法人化が2020年になります。
仕事の内容は、軽貨物運送の他に、内装工事、中古車販売買取、車両レンタルを行っています。また、活動地域は、大阪府、京都府、愛媛県、東京都、北海道です。

自慢できることや成功体験について教えてください。

特にありませんが、人には恵まれていると思います。

経営が苦しい時や業務の立ち上げの時期など、大変な時期や挫けそうなとき、大きな変化の時のお話を教えてください。また、どのように乗り越えられましたか?

今の事業を始める切っ掛けになった方々との出会いは、本当に今思えば奇跡だと思いますね。感謝しかないです。
また大変な時期やくじけそうなときも、とにかく折れない心で、失敗を失敗と思わずに続けていくことで乗り越えました。味方をしてくれる方々のお陰で、乗り越えて来ました。

社長が普段従業員や協力会社さんに対して心がけていることや、想い、願いといった点についてお聞かせください。

自分一人では何も出来ないということを前提に、感謝の気持ちを忘れずに、共存共栄をモットーにやっていきたいと思っています。

働き方の多様性(時間給、個数給等)について対応方針や思う所などありましたら教えてください

例えば副業でWワークをされる方、主婦の方、学生の方など、動機は違えど報酬を得るという目的は皆様同じですので、様々な働き方を提案できる会社でありたいと思っています。それと同時に、売り手と買い手と社会に良いことを「三方良し」と言いますが、もっと卑近に、事業主と労働者とユーザーの三方が良い仕事である事が大切だと思います。

ダイバーシティ側面から、雇用や業務委託等についてのお考えをお聞かせください。

高齢の方が、求人募集において年齢で足切りされるとよく聞きます。しかし、人は十人十色で様々な個性や能力があるため、一律に年齢で切ってしまう事は僕はしたくないです。実際に弊社でも65歳になるドライバ―さんがいますが、とてもパワフルでプロフェッショナルな仕事をしていただいています。高齢者の危険運転や認知症など問題は多々ありますが、一人一人と向き合って判断し、決断することが僕ら経営者のすべき事です。

軽貨物事業の今後の成長性や事業計画、そこにかける「想い」について聞かせください。

現在、軽貨物のみならず、物流業界が抱える様々な問題に対して、解決につながるような会社でありたいと思っています。

また一番は、ドライバ―の社会的地位の向上です。ユーザーの皆様の荷物が翌日に届くことは当たり前ではなく、ラストワンマイルや幹線便など様々な従事者によって成り立っているという事を今一度考えていただきたいです。
まずは、報酬や賃金のアップを通じて、ドライバーに業界と仕事に誇りを持っていただき、堂々たる働きぶりやプロフェッショナルな仕事の様をユーザー皆様にご覧いただく事で、地位を向上させたいと思っております。

今までのお話やそれ以外のお話でも、社長が改めて強調して言いたいことはありますか。

「誰か一人でも欠ければ軽貨物のビジネスは成り立たない」というところです。
物流という仕事は、「誰が偉い」とかどうでもよくて、仕事に携わる全ての人に役割があり、それを遂行するだけだと思います。しかし、そういった考えの欠如から、パワハラなどの問題が起きるんだと考えます。

また、軽貨物の業界自体に悪い噂が蔓延している現状があります。噂と言ってますけれども、実際にそういう事があります。なぜ質の悪いドライバーが生まれるのかと考えたときに、そもそもの配送会社の方向性や管理体制の問題があり、ただ人を動かせばいいと考えて、人員だけ入れていわゆるピンハネだけする業者が増えているからなんです。今、軽貨物運送業の需要が多いために、会社の数が増えますが、そういった事をする会社も増えているからです。

仕事の本質の部分を理解せずに立ち上げている業者が多いんです。正直言うと、参入当初の僕もその一人でした。もともとは内装業をやっていたのですけれどもお金に困って、このままじゃまずいからどうしよう、何で巻き戻そうと思って、その時に軽貨物業参入の流行りに乗っかったという切っ掛けではありました。どうしても、最初は簡単に稼げると思う業者さんが参入するケースは、今でもいらっしゃると思います。しかも今は当時よりもさらに需要があって流行っているので、業者が増えるのは当たり前です。しかも需要が多く、流行りなのは止めようがないと思っています。

しかし、なぜ参入してくる新規業者の多くがそのような発想になるのかと言うと、既存の業者のやり方を見ているからなんです。
今、本当にこの軽貨物業界全体が「やばい」と僕自身も思っています。
運送業を営んでいる僕ら自身さえも、明日必要な物の発送を頼んだり、どうしても必要な物を取り寄せたりはするので、運ぶ人がいないとどうしても社会が回らないというのが、この国の現状ではあります。そういう大事な部分を担っていると言う意識をドライバーの皆が持って業務を行っていけば、悪い噂のような話は出ないんじゃないかなと思います。ただお金を儲けるだけではなく、ドライバーさんも僕達も同じで、社会に感謝されて貢献してもらった方が気持ちいいでしょう。そうではないと、僕らも同じですが、業務を継続するのが難しいですし、会社もどんどん淘汰されてしまうと思います。

業界全体的にも、ドライバー一人ひとりにもちゃんと、ちゃんと意識をしてもらいたいと思います。