株式会社LPU

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Transia谷口株式会社 代表取締役 谷口 貴昭様

北海道で個人事業主の軽貨物ドライバーとして事業を始められ、現在のTransia 谷口株式会社につなげられた谷口様。
今回はオンラインでのインタビューで、人手不足に悩む軽貨物業界の実情を憂いながらも、責任感のない個人事業主に喝を入れてくださいました。

2017年10月に個人事業主として軽貨物ドライバーとして働き始め、企業配達、 Amazon、ヤマトや佐川などの宅配の仕事をおおよそ4年間行ってきました。2021年3月には Transia 谷口株式会社を設立し、スポットでのお仕事をメインに稼働しております。コロナの時期ということもあり、ワクチンの輸送をしながら、建設機械のリース商品を運んでおりました。現在は北海道全域に建設機械の商品を配達や引取、その他作業等にて稼働しております。

建設機械の商品を扱える人材が少ないため、建設関係のお仕事が増えている中、軽貨物ドライバーが不足し、配達が出来てないこともございます。弊社としましては、受けた仕事は断らないことを一番に考えており、配達のみではなく搬入作業やハウスの組立作業等も行っております。

配達と聞くと誰でも出来るなど思われがちですが、現場の流れを知ることや商品知識は必要ですし、配達のみならず商品の積み下ろしまで時間がかかる業務があります。この一つ一つの動きでスポットとして稼げるのかが決まってしまうのです。宅配であれば、より多く配達すると委託料が上がるかもしれませんが、弊社の料金体系では1本でいくらとなっているので、市内の仕事が多い時には本数を多くして走れないと売上は上がりません。距離が長いスポットは稼げますが、毎日その業務があるわけではありません。今の時代は「走るしか出来ません」だけでは厳しいです。全てのリクエストに応えるのは難しいし大変ですが、それに適切に応じることで指名をいただけるようになり、指名での仕事を受けられる事で稼げるようになっていきます。私としてはここまで頑張っていただける方と一緒に仕事をしたいですし、その方達との集まりで会社を拡大して行きたいです。

「報告、連絡、相談」等の基本的で当たり前の事を、しっかりしていただくよう心がけております。仕事は貰う事が当たり前ではないです。
依頼しても、仕事への態度や評判が悪くては、次の仕事はお願い出来なくなってしまいます。正社員でも個人事業主でも、自分のため、会社のためなど考えて行動しないと働く場所が無くなってしまいます。簡単に仕事が取れる事もないですし、取れた事がゴールではなくそこがスタ ートです。信頼関係を作り、仕事の内容が増えたり人数が増えたりと、一人一人の行動が会社にしても個人事業主にしても変わっていく事を伝えております。

運送業界の料金帯が低いため、軽貨物事業を離れてしまう方も見かけます。以前は個数が少なく往復回数無しだったのに、今はいただける金額は変わらないのに、個数は倍になり往復回数も増えている。それでは働きたい方は増えないと思います。配達個数制では、配達出来る方は稼げる仕組みなのはすごく良いとは思いますが、毎日個数がある保証もなく、稼ぎたくても稼げない状態が多いです。
個人事業主として稼働している方達の仕事の出来高で金額などは変えるべきだと、私は思います。

ダイバーシティ側面から、雇用や業務委託等についてのお考えをお聞かせください。

弊社の仕事では、重たい荷物も多くスピードや筋力や体力が必要になるため、働いていただく事が厳しいです。作業など、出来る仕事があれば、今後検討していきたいと思います。

最近、個人事業主が増えています。その事自体には問題はありません。
しかし、こんな方は困ります。
仕事を貰うのが当たり前。自分がミスをしていても謝る事もしない。 スポットでの仕事は受注書などが無いこともあるため、電話にて伝えて仕事を受けてもらって「 了解致しました」と返答したのに、受注書がないから忘れました、等々。
仕事を貰える有難みを理解して欲しいです。
個人事業主は誰でもなれるメリットはありますが、商売するにおいて安易な考えの方が多す ぎます。
稼ぎがないと生活出来ません。
商売するのに最初から売上が上がる保証なんてないです。
自分達でお客様からお仕事いただき、そこから信頼関係を作り、お客様に認められた時に対価として上がっていくものです。
売上を上げたい人は、我慢や努力はしないと無理です。
私としては、個人事業主になるハードルを上げた方が良いと思います。人手が足りないのは事実ですが、仕事の大切さをもっと知ってほしいです。